誇りを持って一生モノのオーダーブーツを創り上げるマイスター
ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) 代表 安達秀人

ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) 代表 安達秀人

新京成線 元山駅近くのビルの一角、ひっそりとたたずむ工房で日々ブーツの製造に励む一人の男性。フル・オーダーにこだわり、全国のお客様に届けるブーツ・マイスター、安達秀人さんをご紹介します。

自分にしかできない仕事がしたかったんです(安達)

昭和48年、東京都江東区で生まれた安達さん。もともと靴やカバン、そしてバイクが大好きでした。休日には上野アメ横などを巡り、世界各国のさまざまなデザインのグッズを見て回った少年時代。そんな経験が、安達さんの感性を磨いてくれたのでしょう。
高校を卒業すると一般の企業に就職、商品管理の業務を任されるように。そのような生活を送っていたとき、フと自分の生活が単調なものに思えてきたと言います。「自分が求められ、自分にしかできない仕事がしたい。一度そう考えだすと、その思いがどんどん膨らんできたんです」。若い頃にはボクシングにも没頭していた安達さん。その話しぶりからは、落ち着いた雰囲気の中にも、強い信念が感じられます。そしてかねてから大好きだった靴づくりの世界を目指して24歳で一念発起し、専門学校に通い始めました。

靴メーカーでの修業を経て39歳で独立

専門学校を卒業すると、靴メーカーで修業を始めた安達さん。とにかく技術を磨こうと、あらゆるタイプの靴づくりに寝食を忘れて取り組んだそうです。「お客様から厚い信頼を得る職人になる、その目標があったから本当に楽しい毎日でしたね」と昔を思い返し話す笑顔は、実直さと無邪気さが同居する魅力的な表情。それだけ、過去の努力が今の自信につながっているのだと感じさせてくれます。「メーカーでは、靴は分業制で創られます。それぞれの工程に担当者がいて、一足の靴が出来上がります」。それが一般的な製法なのだそう。部分部分の専門家がいることで、完成度が高まる。それはそれで正しいと語りながら、「でも僕は当時から、フル・オーダーの靴づくりを意識していました。そのため、各部の技術を広く身に付けようと努力しました」。お客様の要望に応え、お客様の生活を支える靴づくりをするため、全ての工程を手掛けて仕上げることに理想を求めた安達さんは、39歳でいよいよ独立を決意しました。

夢は、一人でも多くのお客様に一足でも多くの納得のブーツを届けること

「近年は、靴のオーダーメイドが見直されているんですよ」と語る安達さん。しかしフル・オーダーの工房は、全国的に見てもそう多くはありません。「僕はワーク・ブーツを専門に手掛けていますが、経営面を考えた時、特色を生かしていくことはやはり大切です」。そんな安達さんのもとには、口伝えで評判を聞いた方や、インターネットを通して情報を得た方など、全国から問い合わせが寄せられます。一足を完成させるのに、3~4ケ月が必要。実際に足を見せてもらい、採寸、木型の作成から型紙の設計にはじまり、縫製や釣込みといった過程を経て、仕上げまでを一人で行います。「長い間待ってくれているお客様に、いい加減なブーツは届けられません。一足一足が勝負」そう話す目は真剣そのもの。そしてなにより、「満足してくれた時の達成感は、なににも変えられない喜びです」。最後に夢を聞くと「とにかく一人でも多く、一足でも多く、納得のブーツを届けたい。希望ですか?そうですね、もう少し工房を広くできたらいいですね(笑)」と、あくまでも目の前のブーツ創りに賭ける安達さん。松戸のモノづくりを支える情熱家です。

ワークブーツ専門工房 Tong Liao(トンリョウ)

松戸市五香南2-31-5 元山マーケット107号 GoogleMap
Tel. 047-710-6917 / mobile. 090-2634-0207
http://order-boots.com
boots.tongliao [at] gmail.com

ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ) ブーツ工房Tong Liao(トンリョウ)

コメントを残す