ココロ強くなあれ!「空手で育む子ども達の未来」
空手道 拳心館々長 浦山浩明

拳心館々長 浦山浩明

限界に甘えず自分に打ち克つ。その瞬間こそが“強く”なったということです」。浦山が子ども達を見つめる眼差しは厳しく、そして誰よりも優しい。取材当日は拳心館中学生の部の昇段試験。顔を歪め痛みと恐怖に耐えながら、苦しみを乗り越える。試験を終えた子ども達は、大きな充実感を胸に素晴らしい笑顔を浮かべていた。

周囲の愛情と支えで成長できる。そのことを理解してほしい

— 改めて昇段試験の組み手を拝見して、甘えを許さない厳しい内容に圧倒されました。
浦山  試験に臨む子には、数週間前から自分の弱さを自覚させ、克服するための練習を徹底させます。そこができていないと、最後の5人組み手を乗り越えられないし、昇段を許す事もできません。
— 技術だけではなく、内面を見つめ直すことから始めるのですね。
浦山  私と練習生、そして保護者を交えた面談も行い、空手を通して学ぶべきものを自覚させるんです。
— 多くの子ども達が巣立ったこの道場が、地域から厚い信頼を集めているのは、そのような取り組みから来るものですね。
浦山  私たち拳道会は、単に技術を学ばせ表面的な強さを教えることを目的にはしていません。礼節をわきまえ、人に感謝できる心を育む事こそが大切です。5人組み手は、中学生にとっては厳しい。しかし家族や道場の仲間、指導員などたくさんの人の励ましと愛情があってこそ、苦しみを乗り越えて成長できるということを伝えたいですね。

地域とのつながりや人との出会いを大切にする心

— 各地での空手教室の開催や震災の被災地への復興支援など、浦山さんが地域との関係を大切にしているのは、その考えと関係がありますか。
浦山  1人では成長できないと言うのは、私たちにとっても同じこと。拳心館も、多くの方々の支えがあって開館できたし、昨年は20年を迎える事ができました。さくら祭をはじめ、さまざまな場所での演武を通して子ども達の活躍の場も頂けています。みなさんが拳心館を、そしてここに通う子ども達を育てて頂いているのだと、本当に感謝しています。
— かつての練習生が、中国で道場を開かれていますね。
浦山  泉州市で3年前に発足しました。本当に嬉しかったですね。出稼ぎに来ていた間の3年間、この道場で黙々と練習していた方ですが、見事に私たちの思いを受け止め、中国に持ち帰ってくれました。
— 八柱での地道な活動が、海を渡って1つの花が咲きましたね。
浦山  私は空手によって、たくさんの出会いや素晴らしい経験を得ることができました。その空手を通して少しずつでも地域に貢献し、社会で活躍する人材を育てていけるよう努力しています。


浦山浩明(うらやまひろあき)

6段師範代。1960年生れ。大学卒業と同時に、内弟子として学んだ師が創設した拳道会に。1990年、拳心館を八柱駅前に設立以後は、師範として指導にあたる。妻・子供2人。

空手道 拳心館

松戸市日暮1-16-11 シルバービル3F GoogleMap
新京成 八柱駅スグ、JR新八柱駅 徒歩1分
TEL. 047-392-5266
http://www.kenshinkan.jp
クラス 幼児部、小学生低学年の部・高学年の部
中学生の部、一般の部
その他:エアロビクス教室併設

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